一部の方々から「ニゲラを植えてはいけない」と言われることがあります。
なぜ、「ニゲラを植えてはいけない」と言われるのか?
「ニゲラを植えてはいけない」と言われてしまう3つの理由と、「ニゲラを育てる際のポイント」などを解説していきます。
ニゲラの花は美しく、種は風船のように膨らんで可愛らしく、ドライフラワーにもなります。
育ててみたくなる魅力的な花ですよね。
「ニゲラを植えてはいけない?!」その理由とは
「ニゲラを植えてはいけない」と言われてしまう主な理由は「強い繁殖能力があり増えすぎてしまう場合がある」からです。
増えすぎで、周囲の生態系に及ぼす可能性があるからなんですね。
さらに、「種には毒性が含まれている」ことも問題となっています。
また、「アブラムシが付きやすい」ことも理由に挙げられます。
増えすぎる・生態系への影響
ニゲラ増えまくってる pic.twitter.com/tffxovcwCy
— ま (@not_jammy) May 18, 2018
ニゲラは、こぼれ種でどんどん増えてしまいます。いつのまに大量繁殖する原因となってしまう場合があります。
増えすぎで周囲の植物に悪影響を及ぼしたり、駆除が難しい状況を招くことがあります。
毒性を持つニゲラの種
ニゲラの種子の毒性の問題もあります。
「ニゲラ」という名前を持つ植物には多数の品種が存在し、その中でも「ニゲラ・ダマスケナ」は一般的に栽培されていますが、種子には植物アルカロイドという毒素が含まれていることがあります。
大量摂取すると、中毒症状を引き起こす危険があります。
特に小さな子供やペットは、これらの種子を誤って食べてしまうリスクがあることで、「ニゲラを植えてはいけない」と言われてしまうことがあります。
※ニゲラ・サティバの種はスパイスとして利用されますが、ニゲラ・サティバ以外のニゲラには毒性のある種も存在するため、注意が必要です。
アブラムシがつきやすい
ニゲラにはアブラムシがつきやすです。
アブラムシは非常に繁殖力の高い虫です。
アブラムシは植物の茎や葉に付着し、植物の樹液を吸い取ることでニゲラを弱らせるだけでなく、ウイルス病の拡散も引き起こします。近くに植えてある他の植物にも拡散してしまう拡散してしまう可能性もあります。
また、アブラムシが大繁殖すると見た目も悪いので、発生の初期段階で、手でこすり取るか水で洗い流して対策を取ることが重要です。
虫取りが苦手な場合には、スプレータイプの殺虫剤を使用するか、粒状のアブラムシ専用薬剤を植栽時に土に混ぜることで予防すると良いでしょう。
ニゲラを増やし過ぎないためのポイント
ニゲラを増やし過ぎないためには、以下のポイントを押さえてください。
「花が咲き終わったら、すぐに古い花を取り除く」
また、ニゲラの種子を取り扱う時には、いくつかの注意点があります。
- 種子には毒があり、子供やペットがうっかり食べてしまう危険がある
- 種子が庭中に散らばり、次の年にもいろいろな場所で花が咲いてしまう可能性がある
ニゲラの種の問題を避けるためには、花が終わりかけたら早めに枯れた花を取り除き、種子ができる前に片付けるのが一番です。これにより、種子が庭中に散らばるのを防ぎ、増え過ぎずにすみますよ。
ニゲラは「育てる楽しみ」もある!
「植えてはいけない」と言われてしまうこともある「ニゲラ」ですが…、
ニゲラを育てることには、こんな素晴らしい点もあります。
- 花が長い期間楽しめる
- 生花やドライフラワーとして使える万能さ
- 育てやすくて初心者にもピッタリ
①花が長い期間楽しめる
ニゲラの花は、春の終わりごろから初夏にかけて、4月の下旬から7月の初めまで見ることができます。
この期間中、青や紫、白、ピンクなど様々な色の花が庭を美しく彩ります。
②生花やドライフラワーとして使える万能さ
長い茎を持ち、見た目も美しいニゲラは、生花としてだけでなく、特徴的な風船のような形をしたドライフラワーとしても使えます。
ニゲラのドライフラワーは、なかなか良い値段で売られています。自分で育てれば費用はかかりませんね。
③育てやすくて初心者にもピッタリ
ニゲラは一年生の植物で、秋に種をまくことで育ちます。
寒さにも強く、日当たりと風通しが良ければ、どんな土でも元気に育ちます。
夏の終わりには自然と枯れてしまうので、暑さによるストレスも心配なし。
また、アブラムシなどの害虫にも比較的強いです。これらの点から、ガーデニングが初めての人にも育てやすい植物だと言えます。
ニゲラの育て方のポイント
10月上旬に撒いたニゲラの芽🌱です
順調に育てばいいけど😊 pic.twitter.com/ksP6dYoQPB
— 月風 瞳 (@pokochuchu0225) October 9, 2019
ニゲラを育てる時は、日の当たる場所を選んで、あまり手間をかけずに育てられます。増やしたくない場合を除いては、わざわざ枯れた花を取り除く必要もありません。
種まき
9月の始めから10月の終わりにかけて、直接土に種をまくか、ポットで種を蒔きます。
種は暗いところで芽が出るのを好むので、適度に土をかぶせることが重要です。
苗の植え付け・植え替え
秋に種から育った苗を、10月から11月にかけて花壇やプランターに移植します。
若い苗は、鉢を大きめにして春まで育て、3月か4月に植え付けます。直接土に種をまく方法もあります。
水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげますが、土が湿りすぎないように注意してください。
地植えの場合は、根がしっかりと地中に広がったら、特に乾燥していなければ水をやる必要はほぼありません。
肥料
土には最初にゆっくり効く化成肥料を混ぜておきます。
ポットで育てる場合は、定期的にゆっくり効く肥料や液体肥料で追肥しますが、地植えの場合は植え付け時の肥料だけで大丈夫です。肥料は少なめにすると良いです。
病害虫の予防
特にアブラムシが問題になることがあります。
春から秋にかけてのアブラムシは、見つけ次第すぐに対処することが大切です。風通しを良くして肥料の管理をすることで、問題を少なくできます。
土について
鉢植えの場合、水はけと空気の流れが良く、水分を適度に保つ土が理想的です。市販の花用の土や、赤玉土、腐葉土、軽石を混ぜた土が向いています。
ニゲラの基本情報
学名:Nigella
日本での呼び名:クロタネソウ
分類:キンポウゲ科、クロタネソウ属
ニゲラの特徴
ニゲラ(クロタネソウ)は、地中海地域や西アジアが原産で、全部で16種類あります。
白や青、紫紅色をした花びらのように見える部分ですが、これらは実は花びらではなく、花を包む葉っぱです。
本当の花びらは目立たない形になっています。八重の品種だと、この包む葉っぱが花びらみたいに見えてきれいですよ。
南ヨーロッパから来たNigella damascena(ニゲラ・ダマスケナ)という種類は、秋に種をまいて育てる一年草で、お庭の飾りや切り花として人気があります。
花が終わった後にできる実は大きくなって、ドライフラワーとしても使えます。
ニゲラの園芸情報
項目 | 情報 |
---|---|
種類 | 草花 |
生育形態 | 一年生植物 |
原産地 | 地中海地域から西アジア |
成長する高さ | 40~100センチ |
花の季節 | 4月の終わりから7月の始め |
花の色 | 白、ピンク、青、紫、複数の色が混じったもの |
育てやすさ | 簡単 |
寒さに強いか | ○ |
暑さに強いか | × |
おすすめポイント | 初心者でも育てやすく、寒さに強い上に、花の時期が長い |