長野県北部には特有のお正月飾りの習慣がありますが、これらはいつからいつまで飾るのでしょうか?
この記事では、地域の文化と深く関わるこの伝統について詳しく掘り下げます。
【長野県北部】お正月飾りの飾り付け時期
長野県北部では、お正月飾りを12月中旬から下旬にかけて飾り始める家庭が多いです。
一般的には12月13日(松の内)以降に飾り始めます。
年神様を迎える準備として年末の大掃除が終わった後に行われることが一般的です。
ただし、12月29日(「苦」を連想させるため)や12月31日(「一夜飾り」になるため)は避けられることが多いです。
ただ、家庭や地域によっては大晦日に飾り付けをすることもあります。
【長野県北部】お正月飾りの片付け時期
長野県北部では、お正月飾りを片付ける時期は、一般に「小正月」の1月15日頃とされています。
これは、「どんど焼き」「道祖神」の日までという習わしに基づいています。
長野県北部では、小正月の1月15日に「どんど焼き」「道祖神」が行われるため、この日まで正月飾りが出されています。
どんど焼きでは、一年の無病息災を祈って、正月飾りや古いダルマ、お守り、お札を燃やします。
[豆知識1]
長野県北部の野沢温泉村では、有名な火祭り「 野沢温泉道祖神祭り」が行われ、多くの観光客が多く訪れます。
「 野沢温泉道祖神祭り」は、曜日に関係なく、毎年1月15日に行われています。
ただ、長野県北部の各地域での「どんと焼き」「道祖神」などの行事は、開催する大人の都合上、1月15日に近い土日に行われることが多いです。子供たちにみかんやお菓子、大人たちにはお酒をふるまいます。
[豆知識2]
関東では1月7日、関西では1月15日まで飾ることが一般的ですが、地域や家庭によっては1月11日、1月20日を片付けの目安とする場合もあります。
[豆知識3]
小正月(1月15日)は「女正月」とも呼ばれ、古くから女性の祭りとされ、新年の祝いが終わる日とされています。
昔、女性は年末の大掃除、年末年始のお料理作り、来客などで忙しかったので、小正月の1月15日は、女性たちが家事から一息ついて交流や憩いの時間を持つための日でした。
お正月から忙しく働く女性たちがリフレッシュするための時間として、また家庭の安寧や豊作を願う祈りの場として重視されてきたのです。
長野県北部のお正月飾りとその伝統
お正月飾りには「鏡餅」や「門松」、「しめ飾り」などがあります。
長野県北部では、豊かな自然を反映した材料を用い、山で採れる特定の植物や自然素材がよく使われます。
お正月飾りは神様を迎える意味を込めて、家の入り口や屋内に設置されます。
長野県北信地域の一般家庭で、伝統的に使われてきた松飾りは「三段松飾り」でした。
昔は手作りが一般的でしたが、現代では既製品が多く用いられ、地域の伝統が薄れつつあります。
【まとめ】長野県北部でお正月飾りはいつからいつまで飾る?
長野県北部での一般的なお正月飾りの期間について、まとめます。
- 飾る日:12月13日以降(※12月29日や12月31日を避ける場合あり)
- 片づける日:1月15日(※どんと焼き、道祖神でお正月飾りを燃やす)
長野県北部では、各家庭手作りの「三段松飾り」が飾られることが多かったが、最近では市販品を飾ることが多くなり、長野県北部特有の「三段松飾り」を飾る家庭も少なくなりつつある。