不織布ポットにはいくつかのデメリットがあります。
- 耐久性の低さ
- 剛性(変形しにくさ)の不足
- 根がポットの外側に伸びる場合がある
- 高コスト
- 限られたデザイン
- 土が乾燥しやすい
- 環境への影響
不織布ポットにはデメリットもありますが、メリットも多いです。
不織布ポットのメリットの中で最大の利点は「根の健康に良い影響があること」です。
植物は根から栄養を吸収します。
根の健康状態は水分と栄養素の吸収率に影響を及ぼし、病気に対する耐性も向上させます。根が健康であれば、植物は元気に成長します。
不織布ポットでは、なぜ根が健康的に育つの?
プラスチック鉢や素焼きの鉢を使った時に起こる「根の絡み合い」が不織布ポットでは起きにくいんです。
プラスチック鉢や素焼きの鉢ですと根同士が絡み合い、渦巻き状になり圧迫し合う結果、水分と栄養素の吸収が適切に行えなくなります。
…でも、不織布ポットでも壁にぶつかる可能性があるんじゃない?
不織布は、繊維の間に多くの隙間があり、そこから空気が入ります。
根が不織布ポットの内部の壁に当たった際、外部の空気に触れると、新しい根を生やすことを試みます。
このプロセスが繰り返されると、細い繊維状の根が多く生成されます。このため、根が互いに圧迫し合うことなく、新鮮で健康な根が継続的に育つのです。
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根が健康だと植物の成長が良くなりますよ。
不織布ポットはデメリットもありますが、メリットがたくさんありますよ。
本文では不織布ポットのデメリット・メリットを詳しくご紹介します。
不織布ポットのデメリット
不織布ポットにはいくつかのデメリットがあります。
耐久性の低さ
不織布ポットは一般的にプラスチックや陶器のポットに比べて耐久性が低いです。
不織布ポットは風や日光、湿気にさらされると劣化しやすい傾向があり、長期間の使用には向いていません。
また、プラスチックや陶器のポットは洗浄して再利用できますが、不織布ポットは使い捨てタイプのことが多く、再利用が難しいです。
不織布ポットは小さく折りたためるので、プラスチックポットよりも簡単に捨てられます。
剛性(変形しにくさ)の不足
不織布ポットは柔らかい素材でできているため、植物をサポートするための剛性さが不足していることがあります。高い植物や木の場合、支えが必要になることがあります。
根がポットの外側に伸びる場合がある
不織布ポットから根がポットの外側に伸びることがあります。
高コスト
不織布ポットは他の植木鉢に比べて製造コストが高いことがあります。
限られたデザイン
不織布ポットは、装飾的な用途には適していないことがあります。
↓このように彫刻っぽいアンティークなデザインの鉢などはありません。
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土が乾燥しやすい
不織布ポットは過剰な水分を排出しやすい反面、水分の蒸発や乾燥が早く、水やりの頻度が増える可能性があります。
環境への影響
不織布ポットの製造にはプラスチックや化学的な材料が含まれていることがあり、環境に対する影響が懸念されることがあります。
生分解性の不織布ポットを使えばそのまま土に埋められます。
以下(↓)の生分解性不織布ポットでは、土中に埋めてから約3~4年で分解します。
不織布ポットは、デメリットもありますがメリットもたくさんありますよ。
不織布ポットのメリット
不織布ポットにはいくつかのメリットがあります。
通気性が良い
不織布ポットは通気性が高いため、根が酸素を効果的に吸収できます。これは根の健康な成長に重要であり、根が窒息するリスクを軽減します。
適切な排水
不織布ポットは余分な水分を迅速に排出できるため、根腐れのリスクを低減します。水分が効果的に排水されることで、根の健康を保ちます。
ですが、通気性と排水性が高いため、以下の点に留意が必要です。
- 湿度を好む植物には適していないかもしれません。
- 乾燥しやすく、水やりの頻度が増えるかもしれません。
根が絡まりにくくなる
不織布ポットは空気を通しやすいため、新しい根の発根を促します。
根は、酸素供給が充分だと根の末端の細胞は小さくなり、最終的に休眠状態に入ります。
休眠中の根は、多くの成長ホルモンが根の末端で生成され、これらの成長ホルモンは地上部に移動して葉、芽、果実の成長を促進します。
さらに、地上部で生成された成長ホルモンが再び地下部に移動するため、新しい根が根元から分岐することができます。結果として、根の中心に多数の新しい根が形成されます。
これにより、根同士が絡まりにくく、根の健康を維持します。
軽い
不織布ポットは軽く、移動や取り扱いが容易です。植物を植え替えたり、場所を変えたりする際に便利です。
また、使わないときは小さく折りたたんで収納できます。アパートやマンションに住む人々にとって特に便利です。
生分解性タイプもある(環境にやさしい)
不織布ポットには生分解性タイプもあり、使用後に環境に害を及ぼさない点があります。生分解性ポットは環境に優しいです。
不織布ポットのメリットもたくさんありますが、特に、根の成長に良い影響を与えてくれるのは、植物にとても良いことですね。
多くの種類から選べる不織布ポット
不織布ポットは多くのタイプが存在し、用途に合ったサイズが選べることが大きな魅力です。
サイズが豊富
1ガロン(約3.8リットル)から1000ガロンまでの多くのサイズがあり、さまざまな植物に適しています。
形状のバリエーション
基本的には円筒型ですが、正方形型、長方形、根菜類の育ちを確認できる窓がついたタイプなど、さまざまな形状があります。
厚みの違い
不織布ポットの生地の厚さはメーカーによって異なりますが、厚いものと薄いものの間には大きな違いはないようです。
色
一般的な色は黒ですが、カラフルなバリエーションを提供しているメーカーもあります。植物の色に合わせて選ぶことで、楽しさが増します。
どの色を選んでも良いのですが、ポットが汚れが気になる場合は、濃い色を選ぶのがおすすめです。
不織布ポットのデメリット・メリットまとめ
最後に、不織布ポットのデメリットとメリットをまとめます。
不織布ポットのデメリット
- 耐久性の低さ
- 剛性(変形のしにくさ)の不足
- 根がポットの外側に伸びる場合がある
- 高コスト
- 限られたデザイン
- 土が乾燥しやすい
- 環境への影響
不織布ポットのメリット
- 通気性が良い
- 適切な排水
- 根が絡まりにくくなる
- 軽い
- 生分解性タイプもある(環境にやさしい)
デメリット・メリットを参考に、不織布ポットを選んでみてくださいね。